2020年5月下旬辺りに書いたブログです。
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もうまじですこすこのすこになってしまって、「これは魅力を語らずにはいられない」となったので、思うがまま魅力を宣伝していきたいと思います。
作品について
2013年にアニメ化された、まんがタイムきららの超王道日常系作品です。女子高生三人が「情報処理部」なる部活で、ふと思いついた言葉やら身の回りの言葉をテーマにして、それについてググったりとかします。それによって得た雑学とかを題材にして面白おかしくしゃべったあと、ホワイトボードにテーマと考えたことを短くまとめる、という工程を延々と繰り返していくだけなんですが、キャラの可愛さというよりかは雑談のゆるさと面白さがメインで、ゆるい雰囲気そのものを一緒に楽しむ作品です。よくこの手の作品って、百合要素とかが入って感情の起伏とかちょっとしたストーリー的なものが生まれるんですけど、ゆゆ式はこーゆーのが一切なくて、まさに『やまなしおちなしいみなし』の精神をとても大事にしてるんですよね。最終話のサブタイトルになっている、「ノーイベント・グッドライフ」はまさにこの作品の価値観を象徴する言葉だと思います。まじで永遠と見ていたい...
魅力
まずなんと言っても会話の知的さがすごいです。
一見、ただの何でもない『中身のない会話』に見えるんですけど(実際中身とかない)、よくよく観察してみると会話のキャッチボールのレベルがすごく高いです。
1話2話の段階だと正直まだエンジンがかかってなくて魅力が伝わりにくいですが、だんだんと見ていくとその面白さにハマっていきます。三人がそれぞれ心地よい関係性を守りながら会話の雰囲気が面白くなるように言葉を選んでるんですね。口にした言葉の一つ一つから単語の韻だったり共通点を見出して脊髄反射のように会話をどんどん広げていく。これこそ『中身のない会話』の一つの完成形であり、ゆゆ式の一番の魅力であると僕は思うわけです。
が、
ここが結構好き嫌いが分かれる部分で、基本的に会話は3人だけが面白くなるように構成されてるだけで、会話のテンポが急に変わったりわけのわからないところで彼女たちはツボにハマったりします。なので客観的な目線で面白いというよりかは、自分自身もその空気感に一緒に入り込んで楽しむ、もしくは、「内容は???????だけど彼女たちが楽しければそれで何より」というような作品なんですよね。
京アニ作品の『日常』とか、『銀魂』とか、客観的にボケとツッコミがはっきりしていて勢いもある、みたいな面白さを期待すると、ちょっと的外れになっちゃうかもしれません。
それぞれのキャラの魅力
7人くらい登場人物いるんですけど、基本的にしゃべってんのはゆずこ、ゆかり、ゆいの3人なんで、3人について書きます。
ゆずこ
3人のなかでは会話のきっかけと主導を握っていて、バカっぽいことや突拍子もない事を脊髄反射で言い出してゆいにツッコまれる、というのが会話のスタートの王道パターン。
なので基本的に会話の中ではいわゆる「バカキャラ」なんですが、実は賢くて頭がいい子なんですよね。実際に成績もよく、夏休みの宿題を早く終わらせるタイプ。
しかし本人は頭がいいことを周囲にはあまり思われたくないようで、目が悪いのにメガネをかけないのもそれが理由だそう。
で、三人の中でも縁と唯は幼馴染なんだけど、ゆずこはあとから仲良くなった方なんですよ。なので普段は楽観的でテンションが高くても、唯と縁が幼稚園の頃の話とかをしたり、二人だけにしか通じない会話をすると、自分だけ置いてかれた気がしてちょっとだけ疎外感を覚えてしゅんとしちゃう一面もあるんですよね。外交的だけどガラスのハートっていう感じの子です。かわいいいいいいいいいいいいい
あと、会話のスタートでいきなり哲学的な命題を出してきたりもして、そーゆーとこがまた趣深くて僕は好きです。
縁
癒やし系お嬢様なんだけどどこか抜けてる感じの子。ゆるふわだけどツボが浅くていつも笑っています。基本的にゆずこが訳わからんことをしゃべったりボケたりすると大体笑ってくれます。そしてツッコむというよりはむしろゆっくり会話を発展させていく役で、この子がゆずことゆいのボケとツッコミの中にうまく入る潤滑油的な役割を果たしてます。ハンターハンターGI編のドッジボール回のキルアみたいな立ち位置ですかね(違う)
また、心にすごくゆとりがあるというか、心の豊かさに満ち溢れた子で、二人の些細な感情の動きにも敏感に反応して声をかけたりしてくれます。2人が落ち込んだりしてるときはこの子が真っ先にフォローに入ってくれます。たぶんこーゆー心の豊かさって、お金持ちな家庭で健やかに育ったからというのがあるんでしょうね。いやあー見習いたいなぁー。というわけでこの子のぽわぽわした感じとか精神の豊かさとかがほんと大好きです。僕が一番好きなキャラです。
唯
基本的に一般人目線というか割と普通のツッコミ役。でもゆずこがしゅんとしちゃったりすると、言いすぎちゃったなあと感じて謝ってくれます。ときどきツッコむだけでなくゆずこのボケに合わせたりもしてくれます。そしていい感じにツンデレ。ゆずこと縁が唯をいい感じにってイジって、そしてツンデレするというのは何度見てもエモエモハイパーMAXで尊死します。あと、基本的に2人以外に対してはそんなに鋭いツッコミをするわけではなく、わりと社交的です。
そんなにガツガツしてないツッコミ役なので、基本的に大人な優しい子です。いい子。ほんといい子だよ....
それにしてもいいですよね、このローカルな世界観でただただ日常を享受する生活。ほんと好きです。いやあ昨今やれSNSやら感染症やら色々世間がうるさくなってきてるじゃないですか。たぶん僕らの脳ってそんなに広い世間を捉えたりとかソーシャルな空間でたくさん友達をつくることで幸せになれるようにはデザインされてないんですよ。広い社会とか周りとかを気にするより、ローカルな空間で幸せになる選択肢も全然いいと思うし、ネットだって彼女たちみたいにwikipediaのインデックス程度にしか使わないくらいでも全然いいと思うんですよね。まああんまり小難しい話はしたくないんでここらへんでとどめますけど、色んなことがめまぐるしく動いて色々疲れちゃうこのご時世だからこそ、ちょっと立ち止まってゆっくりゆゆ式の世界観に浸ってみるのもいいんじゃないでしょうか。
おわり!課題やります!みんなゆゆ式見ような!!